病気について

出生直後は、エプスタイン奇形という心疾患と診断されており、この時は左心室の動きが少し弱い程度でした。
病状が悪化したのが、生後1ヶ月の時で、急激に左心室の動きが悪くなり、拡張型心筋症と診断されました。

その後、あゆとちゃんの状態に合わせて点滴、内服、酸素療法、水分制限などを行い治療を続けています。
心臓の負担を軽減する薬として2種類の点滴薬(薬名:ハンプ、ドブトレックス)と7種類の内服薬を投与して心不全をコントロールしています。

治療に関しては投薬治療を行いつつ、手術適応可能かなども考慮されていましたが、残念ながら手術による治療はできないと判断されました。
投薬では、あゆとちゃんの心臓が動くのを手助けできる程度で拡張型心筋症を治すことはできません。心臓も心不全状態に陥っているため、投薬治療を行なって頑張って動いていますが、いつまで持つかも分からない状況です。
そのため、あゆとちゃんを救うことができるのは移植手術のみということになりました。

現在あゆとちゃんは、血液検査を毎週行なっており、BNP(心臓の負担の程度を知ることができる)の値が一時期1700まであったのが、200台、100台と順調に下がって、今は78まで落ち着いてきました。
しかし、心機能が非常に悪いということは改善されていないので、予断を許さない状況です。

■拡張型心筋症とは

拡張型心筋症(DCM;dilated cardiomyopathy)は原因不明の心筋の病気(特発性心筋症)の1つで、左心室の拡張と収縮障害を持ちます。
拡張型心筋症の約2割が家族性でありますが、病因は様々です。心筋組織の内腔が拡大して十分収縮できないので、うっ血性心不全となります。

■拡張型心筋症による小児の症状

拡張型心筋症による小児の症状には不機嫌、動悸、呼吸困難、疲労感、むくみ、不整脈、腹痛、食欲不振などがあります。
発症は突然起こることもあれば、徐々に発症することもありますが、最終的にはうっ血性心不全の症状がみられるようになります。心不全や突然死などが起きる可能性があり、予後は良くありません。

■拡張型心筋症の治療

拡張型心筋症の原因はわからないため、治療には心不全や不整脈の管理・治療が行われます。
心不全の治療には利尿薬、強心薬などの薬物療法が行われ、不整脈の治療には抗不整脈薬などの薬物療法が用いられます。
どの心筋症も不整脈が伴うと致死性心事故が起こる可能性が高くなるため、見かけ上は元気でも不整脈を予防するための薬の服用や運動制限が必要になります。